Vol.0 創業者ストーリー / 私がPolarisを立ち上げた理由

※この内容は2018年9月時点のものです

個性こそが、強さ。
それを認められることが、きっと、幸せ。
誰もが、自分らしく生きられるよう。

Polaris創業者のお話です。

現在の働き方

金融機関から転職し、IT企業の正社員として、新規事業企画を担当しています。
副業解禁にともない、個人事業主としてもベンチャー中心にお仕事をいただいています。

日本は仕事が嫌なものという概念な人が多い。
幸せに生きてほしいけれど、自由を選べずに縛られている。

自由に冒険している人たちの多様な価値観に触れて、自分の好き嫌いや理想がはっきりすれば、次のアクションにつながるのではと、Polarisを立ち上げました。

これまでのストーリー

とある原体験があって…
子供の頃から、誰かに何かを貢献していないと、生きている価値がないという焦燥感がありました。
今はこれが消え、自分の幸せというものを考えられるようになりましたが、それでもそうなれたのはだいぶ遅い時期です。

その価値を出すために、自分の本音よりも、”こうあるべきだ”ばかりを考えていた。
学生時代も、いろいろなバイトをしてみたり、NPO活動に参加したりしていました。

会社に入ってからも、それは続いていました。
けれど、子供の頃からの違和感は、より強くなって。

…どうして学校に行かないといけないの。
今は眠い、私は夜型だから夜に勉強したい。
今は数学をしたい。でも国語の教科書を、立たされて朗読させられる。
転職したら裏切り者。
会社に遅刻したらダメな人のレッテル。
誰か決裁権というものを持つ人に絶対服従すべきだ。
疑問を抱いているなど、口に出してもいけない。
見えないルール、見えないレール。

だんだん、言葉に出せなくなっていく。
どうせ理解も、いい顔もされない。

周囲の人は、自分を知らない。
言葉が通じない。言語が違う。
本当に話したい話は、出来ない。
…でも、社会の役に立たなければ…

どうやって自分を表現すればいいか、わからなかった。
自分の中にはもう一人自分がいて、その人とは会話ができた。

…周囲と真に意思疎通するというのは、どうしてこんなに難しいのだろう。
考えていることが違う。ねぇ、みんな、この話、楽しいの?

それでも、その場に合わせる。
好きではないものを好きだと言い、好きなものに関心がないと告げる時の軋み。
演じ続ける辛さ。理解が噛み合わない。

それでもそれは周囲の人のせいではない。
私が自分で飛び込む場所を選んだのだから。
仲良くなってわかってもらうことも諦めていた。
けれど、なぜ、こうなるのだろうと。
電車の中で何回泣いて帰ったか。

どれほど綺麗事を並べても、自分には違和感のある人生で。
きっと多くの人は、これが愚痴で終わる。
そもそもここまで考えるほど、つらく感じない。
自分にはギャップがすごくあったんでしょうね。

自分で、選ばないといけないんだ。
人のせいにしない。期待しない。
自分が変えられるのは自分だけ。
やりたいこと、幸せ、お金…これらを複合的に考え始め。

自分は不幸そうな人をみて、幸せになるか?
幸せそうな人をみて、温かい気持ちに、ならないか。
だったら、人を幸せにすることで喜びを感じるなら、まず自分が幸せになろうと。

その頃から、それでは自分は自分のしたいことを追いかけようと思い、社外活動や転職活動を始めました。
いつまでも、見えないレールのせいにしていたら、だめだ。

そこで改めて気づいたのは、会社員の収入限界。
収入は、昇進によるベースアップか、残業以外で増やすことは不可能。
一方で、明日、管理職になりたいですと言って、なれるわけもない。

また、仕事の内容についてはどうか。
社員全員の希望を真に理解してアサインするなど不可能です。

そもそも会社というのはそういう設計にはなっていません。
一人一人の意見を全て聞いていたら、特に大企業は経営を回せなくなります。
社会を支える存在であることが、最優先なのですから。

では、自分はどう生きたいのか。
収入も仕事も、評価設計すら自分で管理したいのであれば、独立するしかありません。

社会人数年目には、いろいろ考えた末に、Macを買いました。
iOSアプリの開発は今後も途切れない職だと思ったのです。

自分のもつ、固有の価値とは、一体なんだろう。
好きなこと、得意なこと、それは仕事になるの?
本当に、会社員では、だめなのか…

なんどもなんども、自分に問い直しました。
それでも、まずはやってみないとわからなかった。
手探りで、興味が湧いたものに次々着手していきました。

そんな中、当時関わっていた英会話NPOをきっかけに、教育事業での起業を試みて。
起業体験NPOでの経験を通し、ベンチャーや起業といった生き方に多く触れるようになっていきました。
多くの人に出会う中で、自分のように生き方に悩む人は少なくないことを知りました。

真の意味で会話ができる人がどんどん増えていって。
本当に話したいことを、普通に、話せる。
ここにいたんだ、ここにあったんだ、私の居場所。

違和感がどんどん減っていった。
あとはもう、その違和感を限りなく小さくする努力をするだけだった。

生き方・働き方に、正しいも間違っているもないと思っています。
会社員が向いている人もいるし、起業家が一番合っている人もいる。
ただ、本人が本当に望む生き方をできているかがものすごく大事だと。

だからPolarisでは、どんな価値観でもシェアしていきたい。
多様性というのは他人に賛同せよということではないと思っていて。

自分以外は別の人間で別の思考回路なのだと知ること。
価値観が違っても、同質化を強制しないこと。
本人の希望を叶えるように支え合うこと。

自分と道を違えてなお、大事な人の歩む道を応援したいと思う。
応援する声が聞こえなくて、歩けなくなっているその人に、大丈夫だよと言ってあげたい。
道に迷っている人の話を聞いて、情報を与え合えるだけで、進んでいける。

また、何が起こっても、何かのせいにせず、自分で人生を作れる力は誰にでも必要だと思います。
災害、事故、事件、失業、離婚、死別…人生には様々なことが起こります。
自分しか自分を幸せにする術を知らないなら、どんな境遇になってもそれを手に入れる力が欲しい。

転職の際は、外資金融、外資IT、ベンチャーなど本当に数十社規模で受けました。
高い給料か、ブランドネームか、外資環境か、等本当に様々な葛藤に晒されながら。
何をさしおいても本当に欲しいものは何か?

それは、”自由を手に入れる力”だという自覚がはっきりしていきました。

今の勤務先では、副業も解禁になり、会社での仕事含めて、本当にいろいろなことに挑戦させていただいており、感謝ばかりです。
前職においても、専門的な経験を積ませていただき、あの経験がいまの自分をつくってくれているととても実感しています。
自分が力をつけることで、還元していければと日々思っています。

実際に始めてみて

いざ、副業を開始したものの、最初は戸惑いの連続でした。
何が自分の価値なのか、本当にしたいことがなんなのかわからなくて。
起業するにしても、一人でもやりぬく意志があるものしかやらないと決めていたし。

副業解禁になる前からボランティアベースで様々なプロジェクトには参画していたので、まずはそういったところから、協力の対価としてお金をいただくといった形を取りました。
周囲には立ち上がったばかりというところも多く、お金以前に一緒に頑張りたい気持ちもありました。

事業計画を立てたり、サービス企画をしたり、ブランディングに噛んでみたり。
そのうち副業紹介サイトなどでマッチングし、お仕事が増えていくようになりました。
今の形態に落ち着くまで半年以上かかりました。
これからもどうなるか、安定などないので、ただただ、努力の日々です。

学生時代

– 進路について。

親の影響でなんとなく理系に行きたかったのですが、経済学部に行きました。
全然興味がなかったのに、本当に自分の気持ちに向き合わなかったことを、とても後悔しています。

当時は、工学部(ハードエンジニア)、薬学部(薬剤師)、医学部(医師)位しか思いつかなくて。
数学も物理も大好きでしたが、お金を稼いで生活を安定させるイメージがもてませんでした。
それほど突出してその分野で優秀になれる自信もなかったし、
運動神経も体力もなく、頭を使う仕事じゃないと無理だと思っていたし…

そこで汎用性のたかそうな経済学部を選びました。
今思えば、子供の頃からPCを与えてもらっていて、ゲームやwebが好きだったのだから、プログラマやデータサイエンティストを選べばよかったのにと。
ROMばっかりしていました(笑)

高校もバイト禁止でしたし、大学時代もインターンも知らずにバイトばっかり。
一人暮らしも会社に入ってから。
実践しか、自分を変える道はないのに、ひたすら傍観者だったんだなと思います。
そして流されてる状態で、何も考えずにそれを楽しめるほど順応性もないという。
挑戦しないのに文句ばっかりだったんだなと反省ばかりです。

– 若い頃の自分にアドバイスするなら。

今だったら、N高に行って起業しなさいって言いますかね(笑)
元々、やることは自分で決めたい性分なのはずっと変わっていないし。
大学は、他にすることがあるなら別に行かなくていいかなと。

残念ながら、大卒を採用条件にしている会社は少なくないので、その事実だけ知った上で選ぶことは大事かなと思います。
また、大企業は、起業した時に商談を進めるのに知っていた方がいいので1社目に悪い選択ではないと思います。
長くいるかは別として。

海外に行くかどうかはどちらでもいいかなと。言葉さえ話せればどこにいてもいい。
ただ、いろんな国は見ておいでって思います。旅に出て欲しい。
小さな島国は世界標準でもなんでもないって早く知った方がいい。

とにかく、周囲の目とか評価はいいから。
自分の知っている世界など小さいのだから。
自分のやりたいことにむかってちゃんと実行していきなさいって言います。
自活が前提ですけどね。可能な限り早く独立しなさい、かな。

– 子供の頃の夢。

たくさんありますね。
漫画家とか映画監督とか。
あと保健室の先生。

ハンニバルという映画を見て、犯罪心理学はずっとやってみたかった。
どんな人にも理論的な思考回路があると信じている所以はここです。
トレースができれば、きっと理解はすることができる。会話ができる。
その人の望みを叶える手伝いが、きっとできる。

価値観

– 幸せ、とは。

自由、すなわち選択権であり、多様な選択肢。
バランスはすごく大事。
相対的な価値はあまり求めていないです。

自分の仕事をしている時は本当に幸せ。
よく、どんな時間軸で生活してるんですかと言われるのですが、本当に自由です。
仕事が終わってしまえば、映画見たりアニメ見たりゲームしたり。
暇なのが苦痛なタイプなので基本何かはしています(笑)
基本は仕事をしていますが、気ままに仲間と遊びに行ったり、旅に出てみたり。
企画を立てて、参加してくれた人たちの人生が変わっていくのを見るのもとても好き。

すべてが自分の人生だという感覚が、やっといま、あります。
だましだましではなく、本当に欲しいものに対して一直線に進む意志が必要であると、しみじみ思います。

– 欲しいもの、やりたいこと。

今やりたいことはできているので、
もっと規模を大きくできるようにひたすら頑張るのみです。

ブランドとか宝石とか、大きい一戸建てとか車とか、全く興味ないのですが、前澤さんが出ていた番組を見て、プライベートジェットが欲しくなりました(笑)
うーん…あと最新のMac…

未来のはなし

– 働き方について。

給料は減るのに20-50代で稼ぎ切らなきゃいけない。
退職金も年金も期待などできない。生活費と税金は上がる。
しかも寿命は伸びる。
健康寿命が長ければ良いですが違うでしょう。
医療費が増えるということ。

すなわち、今まで通りだと老後の資金が足りなくなる。
つまり若いうちに、ある程度を稼ぎ切らなければならない。
ということは、転職やパラレルワーカーは増えそう。
いくら生涯現役可能とはいえ、体力や市場価値には限界もあるので。

別にすべての人がIPO目指すべきということでもなく。
副業とか小さくバイアウトとか。
シリアルアントレみたいな文化ができると、世界は安定していくと思います。
いわゆる7ポケッツをめざせば、一つの会社に固執することもなくなる。

少なくとも、そういう働きかたを潜在的に望んでいた人は少なくないのではないでしょうか。
彼らが望む生き方ができるようになるために、Polarisがお役に立てばと思います。

Profile

Nocchi
Polaris運営者。