※内容は、2019年8月時点のものです。
エンタメ系の会社から独立して、1人株式会社を経営しながら、フリーランスや副業家といったメンバーを活用しながら様々なプロジェクトチームを組成している加藤さん。
今後の経営手法として、新たなスタンダードにもなりそうなこの形態。
働き方もさながら、加藤さんが”朝♪クラ”、”nanka(なんか)”…エンターテイメント系の事業を立ち上げ続ける背景には、意外な世界観が待っていました。
冬来たならば、春遠からじ。
いま
(コンサートでMC中の加藤さん)
-加藤さん、現在の働き方について教えてください。
会社経営をしています。
Kato Music & Creative Entertainmentという、自分の名前が入った社名にしています。
サービスブランドは4つ。どんどん立ち上げて行っています。
1つ目は「朝♪クラ」。もうすぐ7年目になります。
会社員時代に副業で始めた、一番最初のサービス。
社名でもMusicというワードを一番前に置いているくらい、こだわりのあるプロジェクトです。
– 中央区100人カイギでご一緒した際にも、こちらのプロジェクトを紹介されていましたね。
はい。次に、2016年に立ち上げたのがインフルエンサー支援の「nanka(なんか)」。
会社員時代に社内起業した案件で、それをそのまま事業として持ち続けています。
以前の所属先は、1社の大手クライアントに依存した環境で。
会社の継続的経営のためには、新しいクライアントの獲得が必要であると社内で訴え続け、その課題解決のために役員を説得し、新サービスの立ち上げを自分でやった形です。
営業の人たちも巻き込んで、一緒にできる形を模索しました。
次に2017年に立ち上げたのが「Light Bridge」。
これは、世界三大カードゲームの一つであるコントラクト・ブリッジの魅力を広く伝えるべく、おしゃれなカフェで楽しんでいただくというものです。
ゲームそのものの楽しさを伝えるだけでなく、歴史的背景やマナーまで広く伝えていっています。
– どの事業も楽しそうですね。
僕のモチベーションは根源は「人を喜ばせること」なんです。
社名も、実は僕が考えたものではなく、メンバーが考えてくれたもの。
「加藤さんは人を喜ばせたくて、そのために音楽やエンターテイメントを活用しようとしているのだから、それを社名にしたほうがいい」と言ってくれて、この名前に決めました。
-素敵ですね。
ありがたいことです。
僕は一人っ子で、祖父母にとっては初孫なんですね。
それがあって、すごく大切に育ててもらってきた。
家族のみんなが僕にしてくれたことを返したいと思って、こういった事業を展開しています。
– なるほど、心理的安全性が十分に保たれた状態で育ってきたのですね。とても穏やかな人に育ちそう。
そうなんですよね(笑)
これまで大企業での勤務や起業に至るまで、色々な環境でうまくやってこれたのも、この出自がうまく作用している気はしていて。
僕自身が満たされているからこそ、相手や社会に対しての還元意欲が高い。
そのため、提案にも愛や信頼が根底にあり、人を喜ばせようという気持ちが伝わりやすく、結果として信頼も獲得しやすいです。
– 仕事を獲得するためのスキルは世に様々ありますが、根幹は信頼だと思うので、仕事を進めやすそうですね。4つ目の事業は?
4つ目はHOWHAT(ほわっと)。
僕が会社員時代にずっとやってきた、広告や企画のスキルをつめこんだサービスです。
これは法人化と同時に立ち上げました。その先で、また次の新しいサービスの開発に着手しています。
– 法人成りされたのには、何かきっかけがあったのですか?
節税や、法人案件を受注しやすくするためという背景もありますが、自分の事業を説明しやすくしたいという気持ちはありました。
法人成りするまでは、きっと「会社員としての本業+副業3本」と見られていた。
でも、僕自身はそうは認識していなくて…
すべての仕事を自分の仕事だと捉えているけれど、世間はまだそう見れない。
世間にも「本業」と見てもらうために法人成りしたところはあるかもしれません。
-わかります。会社員と個人事業主の併用をしていると、個人事業主の方の事業を、お小遣い稼ぎのようなつもりで見られがちですよね。現在の経営形態は、お一人会社でしたね。
そうですね。
経営は僕一人ですが、フリーランスや副業家といったメンバーがたくさんいて、サービスごと、プロジェクト単位で適材適所でアサインしています。
– この形態、いいですよね。資金調達の必要性がなく、人を社員で雇うつもりがない場合に最適。この形態はもっとメジャーになればいいなと思っています。
副業支援の観点からも、とてもいい形態ですよね。
社員にならなくても、プロジェクトメンバーとして稼働ができて、収入も入ってくる。
独立しなくても、やりがいのある大手の案件を受けることができる。
適材適所を実現しやすい形だと思っています。
みんながやりたいことをやりたいようにやれて、僕はみなさんに合うような仕事を取ってくるという住み分け。
– この経営手法がいいなと思い始めたのはいつ頃なのですか?
僕は会社を大きくしたいという願望がないので、割と初期からですね。
どちらかというと、小金が出来たら将来は投資をやっていこうと思っていて。
エクイティ投資を入れるスタートアップ型を選ばない以上、1人会社で十分だなと。
一人でやりきるのはきついけれど、方向性をさくさく決めてフットワーク軽くいきたいと思ったとき、今の形態がいいのだと思いました。
思い返せば、この形態を維持することには、結構こだわりがあるかもしれません。
– 日本は解雇に対する圧力が法的にも文化的にも大変きついので、社員制度を登用するのは、身軽に経営したい場合には重いですしね。
そうなんですよね。
僕自身に誰かを社員雇用して失敗した経験があるわけではないのですが、周囲ではたくさん聞いたので(笑)
雇用形態が社員でなくとも、意思が通じ合うメンバーはたくさんいて、実際の経営が孤独なわけでもないですし。
-とてもわかります。どういうメンバーと一緒に事業をやりたいですか?
同じマインドの方がいいですね。
そのプロジェクトの目的がお金であればそれに振り切ったほうがいいし、人を喜ばせることならお金にこだわらずそれをしたほうがいい。
– そうなのですよね。収入補填で副業を検討される方にもよくお会いしますが、単純に金額でいけば高年収企業への転職、残業の増加、投資などやり方はたくさんある中で、本当に事業のプレイヤーになることが自分にとって最適なのか改めて考えることをオススメしています。
そうなんですよね。
誰でも、何かを始めることはできます。
難しいのは、続けること。
やりたいのかやらされているのかでパフォーマンスが全く違うので、マインドがとにかく大切です。
だからこそ、僕はプロジェクトメンバーの中で、上下関係だとか、誰かが雑用をするだとか、そういうことを設計はしていません。
そもそも、各々が自分のやりたいことを叶える場所として、会社という箱を持っているだけ。
その箱を最大限利用して、大手企業のプロジェクトを受注してきている。
正社員で働かずに大手企業の仕事ができるのは、魅力的だと思います。
– やりたいという人は多そうですね。
おかげさまで多くの方にご興味を持っていただいています。
プロジェクトメンバーの面接は僕がしますが、プロジェクトのオリエンテーションからは本人に入っていただいています。
なので、基本的に事業推進も自己責任ですし、ご本人の、事業主としての実績としても主張もしやすいかなと。
まぁ、大企業と繋がれるという下心だけだと続かないですけどね(笑)
いずれにせよ、メンバーのモチベーションに合わせてブランドが立ち上がってきたので、今後もそうやって拡大していくのだと思います。
– 「大きいことがしたい」「有名になりたい」「巨額が欲しい」という人は多いですが、基本的に楽な道などなく、自分で事業を起こして地道に続けるのが一番の解になりますからね…(苦笑)独立はいつからお考えに?
かなり若い頃から考えていました。
35歳を目標にしていたので、ちょっと遅かったんですけどね。
とはいえ、その間ずっと副業を通じて、準備はしていました。
– 実際、会社経営をやってみていかがですか。
時間の使い方を、自分で決められる生活は、何物にも代え難いですね。
-わかります。私も自分もやってみて、本当にそう思いました。限りある人生を、今までどうして他人に委ねていられたのだろうと思うくらい。
会社員…というか、従業員って、ものすごく制限が多い。
特に時間制限。
まぁ、僕自身、まだ常駐案件というサラリーマン的な働き方も一部残っているので、もう少し自由を得られる生活を目指さないとな、とは思っていますが(笑)
– この働きかたを、どんな人にお勧めしますか?
自分のやりたいことがある人ですね。
多くの人が起業する際にストッパーとして働くのが、あらゆる「しがらみ」。
家族、収入、年齢、性別。引き戻される要因が、日本という国には、ものすごく多い。
– そうなんですよね…単一民族国家ならではの文化で、マジョリティと同質であれ、という圧が非常に強い。自分と異なるものに対する許容度がとても低いというか。欧州では30代になって大学に戻るのも一般的だし、事実婚もOK。アメリカでも女性の事業家も多いし…
一方で、やりたいことがない中でマジョリティから外れても、稼げないのは事実。
そういう場合は、サラリーマンを続けていた方がいいです。
ただ、今は副業制度もでき、個人事業主へ対するサポートも増え、マッチングサイトもできてきた。
LIFE SHIFTする余裕が与えられる設計になってきているんですよね。
– そうなんですよね。事業主としての働き方は昔から存在しているけれど、会社員からシフトするとき、過渡期を持たせてもらえないから、辞めにくいという状況だった。これが改善されつつありますね。
そうですよね。
なので、やりたいことができたら、副業OKの会社に転職して、ゆっくりと自分の事業や稼ぎ方を見極めるのもいいかもしれませんね。
僕自身、事業家になりたいというモチベーションで今この状況になっているというよりも、「朝♪クラ」などの自分で作ってきたサービスに注力したいと強烈に思ったことの方が、起爆剤になっています。
起業したいというマインドだけでは起業には至らないんですよね。
逆に今は、やりたいことがたくさん生まれすぎて拡大していっていますけども(笑)
– 私も、副業禁止による自他認知ギャップがきつすぎたことがきっかけでPolarisを始めたのに、今では働き方改革系のお仕事をいただくようになりました(笑)。自分がどうしても気になること、好きなことがあるなら、noteやTwitterで発信を始めてみるとか、小さく着手してみるのがいいかもしれませんね。
これまで
(幼少期の加藤さん)
– 幼少期はいかがでした?
僕は、東京都の青梅市で生まれました。
その後、山梨県で育ち、千葉県、神奈川県とさまざまな場所を転々としています。
一人っ子で、親は会社員に音楽教師という固い職業。
都会のキラキラしたところに行きたい!という強い憧れは、こういう環境から生まれた気がします(笑)
– 地方出身、固い職業の家族…からの、未知なる世界への憧れですね(笑)
都心にいたらそこまで思わないと思うんですよね。
例えば、田園調布のタワーマンションで生まれ育って、両親がコンサルティング・ファームと外資金融勤務だったりしたら、そういう世界は「当たり前」に過ぎないわけで。
– 一方で、周囲の環境に同質化していくタイプもたくさん存在していますよね。我々のような、そこから別のものに変容しようというタイプは、一度、周囲の環境通りに会社員を選んだとしても、最終的に事業主化の道を選んでいることが多い気がします。
そうかもしれないですね。
僕の親族はみんな、起業という文化にも触れたことがない。
僕が独立すると言った時は、それはびっくりしていました(笑)
時代背景もあるかもしれませんが、親族らの価値観は、「平日は休日のために捨てる」というもの。
でも、僕自身は、「7日間すべて楽しい」と思って、生きていたかったんですよね。
とはいえ、価値観は違えど、親族のことをとても尊敬していますよ。
– 自分と異なるものを尊敬できる精神は、とても素晴らしいですね。学生時代はいかがでしたか。
ずっとテニスをしていましたね。
まだ当時は事業主になりたいとは考えていなかったけれど、勉強をするよりも仕事をしたいと思っていたのは、今から考えると、特徴的かもしれないな。
– ああ、それは言われてみると、私も同じかも。
仕事が、とても好きなんですよね(笑)
– 仕事が好きという人は自分自身を含めて割とお会いしますが、どういう意味に分解できるのでしょうね。世の中に影響を与えるという意味なのかしら。
それですね!
世の中に影響を与えたい。自分個人として。
学生は、吸収する存在。
従業員は、与えられた任務に対し、労働で社会を支える存在。
この2つは、何かの肩書きで、社会へ影響を与えるところまでしかできない。
でも僕は、自分の言葉で、社会へ影響を与えたかった。
僕自身という存在が与えられる、固有の価値を探していた。
社会へ影響を与える方法はたくさんあって、新しいサービスを普及させること、法人税を納めること、人を雇うこと。
そして、新しい概念を啓蒙すること。
これはSNSの発展によって、随分と簡単になりましたよね。
– そうですね。まさに「自分個人の言葉を不特定多数に届ける」という行為のハードルが、随分下がりました。お仕事を早くされたかったとのことですが、アルバイトなどは何かされていたのですか?
はい、いろんなことをしていました。
家庭教師、テニスのコーチ、レストランのホール、コンビニ、ファーストフード…
学校と違って、チームのリーダーやルールメイカーになれるまでが早いのがとてもいいなと思っていた。
アルバイトを始めた頃は、ああ、やっと社会に出れたという満足度もとてもありました。
独裁者になりたいという意味ではなく、自分や、その周囲の人たちが、心地よい状態を作り出すのが好きなんだと思いました。
– ティール状態を作り出すのが人より上手なんでしょうねぇ。人間は心の原風景を再現しようとすると言われますが、加藤さんの「豊かな社会」は、家庭環境で育まれた、ご自身の心の状態の再現、を指すのかもしれませんね。
ああ、そういうことなのかもしれませんね。
だから独裁状態を目指さない。
自分の平穏な心理状態を、周囲でも再現しようとする。
– お話をしていて改めて思いますが、幼少期にどういう精神状況で育ったかは、成人後にどういう態度で人に接するかに大きく影響しそうな気がします。私は「教育」という言葉は、”上下”を匂わし、一方的に感じるので好きではないのですが、幼少期から自律的で誠実で優しい環境に置いてあげると社会は豊かになるのかもしれません。
Giveをしてもらったら、Giveを人へ返すことができる人になるのかもしれません。
まさにPay Forward。
社会を好循環に構築するには、Giverが増えるといいのかもしれませんね。
– そう思います。就職はどのようなところへ。
先ほどの話で出た通り、社会へ影響を与えることをしたいという思いが強かったので、出版社で自分の記事を書いて発行したり、広告会社で自分の作ったコピーを世の中にアウトプットしたりしたかったんです。
そういう意味で、20代を過ごしたリクルートでの仕事は世の中に与える影響も大きかったし、とてもやりがいを感じていましたね。
その後も広告会社での勤務や新規事業立ち上げなどをした会社員生活を通じて、当初の願望に近いことはほぼ経験ができたのではないかと思っています。
– 朝♪クラを始めるにあたっては何かモチベーションがあったと思うのですが、これはいつから、どのような?
あ、これ実は音楽起点じゃないんです。
僕が目指すものは、「優雅であること」なんです(笑)
– えっ、そうなのですね!
僕自身はど田舎育ちで、優雅な環境ではなかった。
特に船橋なんて、もう超野蛮ですよ(笑)
– この”優雅さ”を求める心情は、どこで育まれたのでしょう?私は田舎の生まれ育ちなわりにやたらと国際性を求める人間に育ったのですが、海外ドラマと洋画が心の原風景だからではないかと最近自覚しました。
僕は、たまに連れて行ってもらったりしていたクラシックのコンサートだと思います。
音楽が好きというより、あのクラシックの世界観が好きなんです!
ティールームで優雅にコーヒーを飲みながら、音楽を聴く…
そういう、“豊かさ”のある暮らしを普及させたいんです。
– 加藤さんの“豊か”とは、精神的、生活的ゆとりを指すのかもしれないですね。
ああ、なるほど。
金銭的なゆとりには確かに固執はしていないです。
一方で、金銭的なゆとりがあれば、そういう優雅な生活を再現しやすくはなるから、経済性も大事だと思っていますよ(笑)
– そうですね、収入が変わると付き合う相手も変わってくるし、生活はちょっと変わりますよね。
話を戻すと、僕が「朝♪クラ」を通してやっているのは、クラシックの啓蒙活動ではないんですよ(笑)
そういう意味では、アフターヌーンティーとかもとても好きで、そういった優雅な世界観を持つコンテンツもあわせて啓蒙できたらと思っています。
– 文化的活動というのが、生活にゆとりがある上に成り立つ高度な遊びなんだとすると(笑)、音楽や食事を高度化することで精神的ゆとりに結びつくということはありえそうですねぇ。その文脈で行くと、空間設計のお仕事なんかもお好きそうですね。
あ、そうなんです!
実は優雅な時間を提供してくれるスターバックスが好きで、たくさんのスターバックスファンが集うコミュニティの運営もしているのですが、それも関係しているかもしれません。
– ふむふむ。ということは、家具のセレクトショップやテーブルコーディネートあたりも向いてそうですね。
いいですね〜。
上質、優雅なコンセプトデザインは今後やりたい分野ですね。
– ブルックリンとかよりは、クラシック・ブリティッシュとかの方がお好きそう。ダウントン・アビーの世界観とか。「題名のない音楽会」とか。
「題名のない音楽会」は、僕も好きですね。
いつも観てますよ(笑)
ということで、僕が事業をやる上で目指している世界観は、そこに集約されています。
優雅な生活を通して、社会が豊かになればいいなと思っています。
上質な生活をあなたへ、というブランドメッセージになるのかもしれませんね。
価値観
(学生時代、テニスをしている時の加藤さん)
-生活する上で外したくないルール。
長生きしようという気持ちはすごく強いです。
暴飲暴食しない。
タバコを吸わない。
お酒は適度に(笑)
運動は最近はしてないですが、移動で毎日かなりの距離を歩いていますね。
– 健康でい続けるということと、長生きしたいは別だと思いますが、どちらのモチベーションが強いですか?
僕は人生は短いものだと思っている。
その上で、自分のやりたいことをやりきるには少しでも長生きが必要。
だから、「長く健康でいよう」というモチベーションですかね。
先ほども少し述べましたが、僕は事業を育ててお金が入ったら、事業家ではなく投資をしていきたいと思っている。
なので、それを実現するために健康でいようという気持ちを持っています。
– 夢があるといいですよね。死ぬまでに見たい世界。
こんな社会を作りたい、よりは、人の笑顔を見たい、の方が強いかな。
アウトプットはなんでもいいし、僕自身が有名になったり稼ぐためにアウトプットしているわけではない。
平和で、人を笑顔にできることを、やりたいです。
あ、そういえば、「明日に持ち越さない」という自分ルールがあります。
– 生きている間のアウトプットを最大化したいという話?
いや…どちらかというと多動力を最大化したいという話ですね。
僕はモチベーションが長持ちしない方でして。
だから、モチベーションが高まっているその時にやらないと、最大効果を発揮できないんです。だから持ち越さない。
その点から言っても、従業員という働き方は、僕にはやりづらいですね。
– 情熱ベースで行動されるのですね。ご趣味は。
うーん、仕事という回答になってしまうんだよなぁ(笑)。
常にやっているのは、人と繋がることと、情報収集ですね。
しかも、どちらも流動的でないとだめ。
なので、年齢を超えてコミュニケーションをするようにしています。
これもまた、コミュニケーションの先に、仕事ができていくのですけどね(笑)。
– 仕事を作るスキルが、根本的に高いんでしょうね。経営者気質というか…
例えばボヘミアン・ラプソディーが流行っていたじゃないですか。
僕は映画鑑賞が、特別に好きなわけではないんですね。
でも、なぜ多くの人が、なぜこれに惹かれ、どういったモチベーションで見に来ているのかを知りたいから観に行った。
常にヒントは足を運んで、目で見て探す。
何事も、現場100回だと思っています。
– なるほど。「趣味」については、「業績を一切度外視して、それをしていると自分が癒される行為」をそうとよぶのかなと思っていますが、その意味ですとご趣味はありますか?
あっ旅行ですね!
飛行機が好きなんです。
ワクワク感。未知のもの。行ったことのない場所。
みんなにも見せたい。
だから自分がまず見に行こうって思う。
– お好きな国は?
ロンドン!
フォートナム&メイソンのアフターヌーン・ティーに行ったんですが、それはもう優雅で最高でした!
「朝♪クラ」でも毎年必ずホテルでアフターヌーン・ティー会をやるんです(笑)
仲間たちと一緒に優雅な時間を共有できて、もう最高ですね。
都会が好きですね(笑)住みたいのはドバイ。
– NYもおすすめです!高級ホテルやレストランをめぐるのがおすすめ。
いいですね〜!
絶対行こう(笑)
– 不衛生な国は苦手そうですね(笑)
どうなんだろう。
東南アジアのあたりは厳しいだろうなって思っていたのですが、実際にベトナムに滞在してみたら結構心地よかったです。
タイ、マレーシアも「あり」ですね。
– バンコクもクアラルンプールも、かなり綺麗ですしね。
そうですね。
働く環境も、生活圏も、選べるようにはしていきたい。
僕は、寒いのが苦手で。梅雨も。
南国とかに移住すると生産性も上がりそうです(笑)
これから
(留学中の加藤さん)
– 今年やりたいこと。
実は、誰にも言ったことがないのですが、僕は毎年、ワンフレーズで目標を立てているんです。
– おお、ここで初公開ですね(笑)
今年は「Make Asset」。資産を作ること。
投資家になるための土台を作る年だと思っています。
今年は法人化1年目ではありますが、これまで個人事業主で続けてきた事業を法人化しただけなので、売上はある程度安定していますし、年末に向けて実績を伸ばしていきたいと思っています。
目標達成のために、サラリーマン的な仕事も受け入れていますしね。
– まずは目標達成しないと次のステージは見えないですものね。
はい。40歳になったら僕は海外に出たいと思っていて。
当初の計画は、35歳までに起業して40歳までに海外へ出る、でしたが、ちょっと遅れていますね。
– 叶うといいですね。日本の皆さんへアドバイスを。
必ず言っているのは「やりたいことやってないと伸びないよ」です。
プロサッカー選手だってそう。
野球好きだけどサッカー選手やっている人なんていないでしょう。
– やりたいことはどうしたら見つかると思います?
先入観を捨てて、まずいろんなことに触れてみること。
やってみること。
僕だって元々クラシックに全然詳しくなかったのに、「朝♪クラ」をやってきましたし(笑)
専門家になってからじゃなきゃだめだなんて、悲観しないで。
日本人は自分の可能性を閉じてしまいがち。
自分なんてとか、今更とか、そういうことを捨てて、新しい世界へ踏み出してみることで、人生は変わっていくと思います。
– 他人を幸せにするにはまず自分からですね。ありがとうございました。
終えてみて
加藤さん
事前に話すこと整理して臨んだつもりだったんですが、いざインタビューに始まるとつい熱くなって思いの丈をぶちまけ、脈絡のない話になってしまってすみませんでした(笑)
今回のインタビューを通じて今考えていることを自然に引き出していただいたおかげで、改めて自分を客観視することができましたし、仕事や生きる上でのモチベーションの源泉が分かった気がします。そういった意味でも大変良い機会になりました。
Nocchi
経営形態が、私が目指す世界観にも、とても近い加藤さん。
それが勉強になったこともさながら、仕事、趣味、豊かさの意味など、対話の中でいくつも「ああ、これってそういうことだったんだ」という気づきが私自身にもあり、とても素敵なお時間をいただきました。
今後のご活動も応援しております!
Profile
加藤 夏裕(かとう なつひろ)
KATO MUSIC & CREATIVE ENTERTAINMENT代表取締役。
大学卒業後、リクルートや大手広告会社などの企業での勤務を通じてマーケティング・広告・広報・SPなど幅広い業務を経験。
前職在籍時には、社内で新規事業を立ち上げ、責任者としてサービスを運営。昨年12月に独立し、「KATO MUSIC & CREATIVE ENTERTAINMENT 株式会社」を設立。
現在、エンタメ系の4つのサービスラインを運営しながら事業を展開している。
対談相手
Nocchi
Workstyle-Lab Polaris管理人。
”自己肯定感を高める”を理念に、Life Shift時代のその人らしい働き方を啓蒙している。
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