Polarisでは、次世代スタンダードをディスカッションするというテーマのもと、
新しい技術やアイデアが変えていく世の中についてもキャッチアップすべく
各種イベントやトレンドについてもお伝えしていきたいと思います。
今回は、なんと、世界初の手のひらサイズの脳波解析ウェアラブルデバイスを用いた
アイデアソン、”Brainwave Idea Challenge”に伺ってまいりました。
イベント概要
日時: 2018年11月18日(日) 13:00-19:00
会場: Yahoo!Lodge
Brainwave Idea Challenge – 脳波アイデアソン –
12:30 受付開始
13:00 オリエンテーション
13:15 アイデアソン運営事務局説明、デバイス紹介
13:30 アイデアワーク・チームビルディング
14:00 アイデアソン開始
16:45 アイデアソン終了
17:00 アイデアピッチ
18:30 結果発表
19:30 懇親会開始
21:00 終了
公式ページ
公式Twitter
運営企業紹介
PGV株式会社
高性能脳波センサーの研究開発を行う。
審査員
関谷 毅
大阪大学 産業科学研究所 教授
PGV脳波センサー発明者
馬田 隆明
東京大学産学協創推進本部
「逆説のスタートアップ思考」著者
長谷川 愛
アーティスト/デザイナー
「Expand the Future(未来を拡張する)」がコンセプト
梅澤 慶介
AlpacaJapan株式会社
Chainerエバンジェリスト
山脇 拓
ヤフー株式会社
スマートデバイス本部 1部2部部長
アイデアピッチ
1 : Brainwave DJ Team
◼︎脳波を利用した楽曲最適化サービス
感情を脳波から出力して聞きたい楽曲を選択、最終的には感情に合わせた作曲も行っていく。
例として、お気に入りの曲を転調して、その時の気分に合わせたチューニングするなど。
◼︎Q&A
Q:苦しい時、怒っている時はどうするのか。
A:それを対象にするかは別として、リラックスさせる等は技術的に可能。
2 : 脳波マップサービスの提供
◼︎脳波によるドライビング・ホットスポットの提供
走りにくい道など定性的感覚を定量的に引き直しハザードマップ化。
バスドライバーや配達業者などから、ストレス度や興奮度などのデータ取得。
工事費用の予算分配や、自動運転などに利活用の可能性あり。
◼︎Q&A
まさに11月1日に日本版GPSがリリースされ、それにマージできると良い。
Q:将来的には、バスやタクシーなどのドライバーに貼らせるのか。
A:現状と異なる形状ももちろん検討はしつつ、やはり業者中心の導入が現実的。
3 : PITA(ひとめぼれZONE Team)
◼︎ひとめぼれを自覚させマッチングを向上させるデバイス
恋愛は”ゾーン”状態、ひとめぼれで結婚すると離婚率が低いというデータも。
草食男子の背中を押すツールとして、ひとめぼれした瞬間に振動し、自覚させる。
婚活パーティなどでの導入を想定。婚活での振り返りにも利用可能。
仮装の際に帽子などで隠せば、UIも支障ないと思われる。
◼︎Q&A
Q:婚活以外への活用は。
A:犯罪現場での導入で、犯罪検知率の向上などを想定。
4:脳 MORE BABY
◼︎子供の夜泣き兆候検知デバイス
パートナーが育児に非極力的だと離婚につながるという統計があり、これを改善。
乳幼児の眠気レベル(デルタ波)、夜泣き予報などを両親へ通知。
対象月齢を0~3歳まで拡大、それに向けて小型化などのデバイス改善を実施。
バブリンガルという赤ちゃんの感情を明文化するアプリなどと連携。
◼︎Q&A
Q:脳波以外の乳幼児向けウェアラブルはあるのか。
A:実際にピンマイクで気道の音を拾うなどが存在。
脳波は感覚値の可視化であり潜在市場はあると考える。
5:Brain Theater
◼︎あなたが映画を進化させる
映画の観客に脳波計を装着してもらい、作品の感想を拾うことで
作品改善やマーケティングにつなげる。
ユーザインセとして飲食品プレゼントを行ったり、デバイスとアロマをかけあわせ美肌効果を狙うなど。
最終的に上映中に映画が変わることも可能ではある。(シナリオ分岐)
◼︎Q&A
Q:なぜ映画を題材にしたのか。ゲームの方がインタラクティブでは。
A:当初案が試写会だったこと、映画の方が動く資金が大きいこと、から。
6: THINK Connect
◼︎運転事故を減少させる運転信用履歴保険
睡眠時のデータから逆算し、睡眠直前の脳波になったらBluetoothでアラートを出す。
最終的には、運転前の時点で本日の事故可能性なども予測可能。
デバイスはヘッドギアとし、運輸業界、保険会社などを提携先に想定。
◼︎Q&A
Q:アラートで起きなかった場合にはどう対応するのか。
A:より強烈な刺激で起こす方向へ持っていく。
7:Brain Chain
◼︎社会課題の意思決定効率化
国民の思考を可視化し、ハック厳禁の資源であるためBlockchainで管理。
課題にアサインされた脳(node)が課題を解く。身体能力に関わらず参加可能。
アウトプットの質と課題参加量に応じてトークン報酬を払い出す。
◼︎Q&A
Q:思考資源を具体的に。
A:起床時の脳波=余っているストレージと捉え、その資源を計算に用いるイメージ。
結果発表
オーディエンス賞(Tシャツ)
ベストアイデア賞として、ピッチされたアイデアの中から『脳・ブロックチェーン(榎本)』が受賞。
もっとも理解が難しくも、可能性を秘めたアイデアと評価。
審査員特別賞(Amazonギフト券1,000円分/人)
ベストチームとして『脳波マップ(ドライビングホットスポット)』と『ブレインシアター』が受賞。
もっともビジネスモデルに現実性があったとの評価。
Brain Chalenge賞(Amazonギフト券3,000円分/人)
『THINK Connect』が受賞。
大きな社会課題に取り組むというバリューの捉え方が高評価。
最優秀賞(Amazonギフト券1万円/人)
夜泣き感知の『脳 MORE BABY』が受賞。
いずれのアイデアも僅差ながら、そもそもの脳波計のエピソードにそぐう。
その時お母さんが「うちの子、冷えピタだったらつけるんですけどね」と
言ったのが、現在のデバイスの形状になった経緯。
皆様、おめでとうございます!そしてお疲れ様でした!