電通とソフトバンクが共同で、社員の交換を行った「越境ワーカー」プロジェクト。
今回は、第二期キックオフミーティングにお邪魔してきました。
越境ワーカーとは?
他社で働いてみたいと思っても、出向や転職はハードルが高い…
そんな声に応えるべく立ち上がった、越境ワーカープロジェクト。
まずはご近所からということで、大企業が多く集積する汐留エリアに存在する、ソフトバンクと電通から生まれました。
週に1-2回の他社勤務。
越境ワーカープロジェクト参加企業が、他社での勤務時間を勤怠として申請することを認めているので、在籍は元の会社のまま、通算労働時間を本籍側で申請します。
(以下PRより引用)
「越境ワーカー」は、参加企業が相互に社員を受け入れて課題解決を目指すオープンプロジェクトです。
各企業が選定した課題に対し、出向の形をとらず、相互インターンシップという柔軟な枠組みで対応することが特徴です。
このプロジェクトは社員の学びの場となるだけでなく、多様な見識や経験を持つ社員による活発な意見交換を通して、イノベーションを創出することを目的としています。
また、多様な働き方を推進するためのナレッジ蓄積や、新たな人材ネットワーク構築のための交流など、企業の枠を超えた連携も促進します。
第2期キックオフ概要
日時:2019年5月9日
場所:WeWork日比谷
主催:SoftBank / 電通 越境ワーカー事務局
第1期参加企業とその取り組み
電通ダイバーシティ・ラボとソフトバンクの未来実現推進室が協力。
両社それぞれの公式リリースでも相互受け入れを発表。
電通 / ダイバーシティラボ
電通ダイバーシティ・ラボは、ダイバーシティ&インクルージョンに関する様々な企業課題について研究・開発およびネットワーキングを行い、インクルーシブ・マーケティングという概念を立ち上げ
実践のためのソリューションを提案している、電通社内の部署横断型タスクフォースであり、cococolorというダイバーシティテーマのWEBマガジンも運営しています。
[ 電通ダイバーシティ・ラボ ]
ソフトバンク / 未来実現推進室(ミラスイ)
人事・総務などバックオフィス領域の未来を考え、AIなどのテクノロジーを積極的に活用することによってその実現を推進していくために、2017年に人事総務統括内に設置された組織です。
従来の領域を超えた役割を持ち、当社の中でも革新性の高い組織だと言えるかもしれません。
また、若手社員を中心に13名ほどが所属しており、全員が兼務です。
(記事より引用)
キックオフの雰囲気
今回のイベントは、1期が終了し、2期に向けてのキックオフ。
電通とソフトバンクのみならず、本プロジェクトへ関心を示した、サイボウズ、パーソルキャリア、スターバックスなどからも参加者が。
新旧さまざまなメンバーが参加しているので、ハンバーガーとお酒で乾杯しつつ、各自簡単な自己紹介を行いました。
各社から、他社の方の受け入れや、ダイバーシティについて様々な状況が共有されました。
電通
以前からCSR活動の一端として社外の方を研修生として受け入れてきており、自分の所属先に活かせる戦略作りのノウハウを電通で学んで帰ってもらうという試みをしてきているとのこと。
サイボウズ
社長の青野さんを筆頭に、働き方改革に大きく取り組むサイボウズ。
業務委託での採用も積極的に行っており、この日参加された方も副業社員とのこと。
以前Polarisで取材させていただいた、同社社長室の中村さんも副業社員でした。
越境ワーカー1期のプロジェクト
越境ワーカーでは4つのプロジェクトがありました。
うち2つのプロジェクトについてご紹介いたします。
インクルーシブ・デザインを本気でやってみたプロジェクト
左足が義足であることからダイバーシティを意識した、ソフトバンクから電通への越境ワーカー1期生の栗田さん。
電通のダイバーシティ・ラボへ越境し、「インクルーシブ・デザインを本気でやってみたプロジェクト」を立ち上げて推進。
社内のIoT有志、野良ハックチームをまきこんで、義足ハックプロジェクトを実行しました。
アンコンシャス・バイアスプロジェクト
無意識にジェンダーや年齢でその人への対応を限定してしまうアンコンシャス・バイアス。
これをうまく付き合う方法を探り、コミュニケーションを加速させる方法を探るプロジェクト。
悪いものだから直しましょう、というよりは、実際は本人に自覚がないだけで、実は親切心ででている言葉だったりすると、根本的にはコミュニケーションの問題であるということにたどり着いたと言います。
[ cococolorへのアンコンシャス・バイアスチームの投稿 ]今後の展開
複数の企業が関心を示す越境ワーカープロジェクト。
いきなり辞める、変わるというリスクを負わずとも、様々な挑戦が可能になるかもしれない試み、今後ますますの発展に期待です。