2019年7月12日に行ったPolaris Night #4のイベントレポートをお届けします。
なぜ今、スナックやバーが人気?
今、話題沸騰のソーシャルバー&スナック。
夜の商売として専門でデビューするのではなく、どこかの場所を借りて1日店長をしてみたり、自分たちで小さく場所を借りて、仲間内でバーを始めたりしています。
コミュニティ・マネージャーたちも、続々とスナックやバーを開いたり、1日店長としてお店に立ったりしています。
仲間を呼んで交流を図ったり。
キャリアの相談をしてみたり。
そしてそこからまた、輪が広がって、それが人脈になったり、仕事が生まれていったり。
コミュニティの一つとして、スナックやバーという名前や形式を活用しています。
元祖コミュニティ・マネージャーはスナックのママ?
場を作るとは一体どういうことなのか。
オーナーを希望する人たちは、一体なぜ場を作ろうとするのか。
また、昔よりなぜ”スナック”や”バー”には人が集まるのか。
今回は、キャリアアドバイザーとして活躍しながら、昼スナックの”スナックひきだし”のママとして大人気の、木下紫乃さんをお迎えして、なぜスナックが愛される場として存在し、彼女のスナックに人が集まり、そしてどんな会話がなされるのかをお伺いします。
コミュニティ形成をする人は特に必見!
タイム・スケジュール
19:00 開場
19:15 – 19:30 主催者より挨拶・イベント趣旨説明
19:30 – 21:00 ディスカッション
21:30 クローズ
会場の雰囲気
当日はBAR/スナック形式とし、少し照明を落としてスナック風で運営いたしました。
ハートランド(ビール)、ハイボール、レモンサワーのほかソフトドリンクが提供されました。
飲食協賛いただいた春日井製菓様からは、「グリーン豆」などをご提供いただきました。
なお、春日井製菓様でもソーシャルスナック「スナックかすがい」を展開されており、当日はコミュニティ運営やソーシャルスナックの意味についてディスカッションにご参加いただきました。
[ 協賛スポンサー 春日井製菓様 / スナックかすがい ]登壇者
■ママ – 木下紫乃
慶應義塾大学文学部卒業後1991年リクルートに入社。広報などを経験後、数社を経て、人材育成会社に転職。大手企業中心に、数百の企業研修設計運営を手がける。女性活躍推進のプロジェクトにも複数携わる。
2016年に、中高年のキャリアデザイン支援を目的として人材育成会社、株式会社ヒキダシを設立。
ジェンダーや世代等、世にはびこる様々な「分断」を繋ぐことをライフテーマに取り組む。
またそれら活動のかたわら、コミュニティづくりのための「スナックひきだし」を2017年より展開し、ママとして500人を超える様々な人をつなぎ続ける。
■常連客 – 粟島亨
商社で新規事業を担当。タニモクアンバサダー。
紫乃ママとはタニモクで知り合い、スナックのママをしてみたらどうとアドバイスをした張本人。
Nocchiをスナックひきだしに連れて行ってくれた常連さん。
モデレータ兼バーテン
Nocchi
Polaris管理人。お酒が飲めない見習いバーテン。
会場の流れに割と身をまかせる、ゆるいファシリ。
会場
PIXTA様の素敵オフィスをお借りいたしました。
ご協力いただいたコミュニティ・マネージャーの川西さんの記事はこちら。
当日の様子
スナック引き出しとは何か
(Charlie’s Barでのスナック引き出しの様子)
リクルート入社後、人材育成大手へ転職し、キャリアデザインの仕事へ舵を切った紫乃さん。
慶応大学院へ通っていた頃、Charlie’s Barのオーナーのチャーリーさんこと岡田さんと出会い、昼間営業していないスナックの場所を使った、中高年向けの相談窓口用”昼スナック”を開始します。
粟島さんと紫乃さんの出会いは、パーソルキャリアが開催する、他人に目標を立ててもらうワークショップ、通称”タニモク”。
[ パーソルキャリア – タニモク ]この出会いを機に、キャリアデザイン事業を進めていくにあたり、スナックはどうかと提案したみたそうです。
昼スナもそうですが、家庭、学校、会社といった枠にとらわれないサードプレイスでの活動や交流から、人生の幅を広げるヒントをもらえるというこの話は、多くの人の参考になりそう。
なお、タニモクも今後、定期開催されるようなので、ご興味のある方はぜひ一度ご参加ください。
管理人Nocchiと粟島さんの出会いもタニモクでした。
”昼スナ”の意味
(管理人Nocchiもママをやらせていただいた昼スナック”スナック引き出し”)
実際にキャリアの相談に乗る場としてスナックをはじめてみて、とても楽しいと語る紫乃さん。
昼スナックには最初は中高年の男性が多く来店していたけれど、最近は学生さんや若い人も来るそうです。
また、お昼の時間帯では、会社員の人はなかなか定時内で来ることは難しいため、わざわざ有給を取得してくるなど、目的意識がある人が多いとチャーリーさん。
[ Vol.41- 岡田真幸 / SONYを退職して僕がCharlie’s Barのオーナーを始めるまで ]個人事業主の人、経営者の人、会社を辞めて休養中の人、子育て中の人…
そんな人も多く来店するため、多様な人脈が形成されるといいます。
スナックが求められてきた理由
(昼スナに集まる常連客や相談者のみなさま)
誰もが、自分の話を聞いてくれる場所を求めているのではないか、と会場交えたディスカッションが開始。
家庭も会社も近すぎて、趣味の仲間には言えなくて。
第三者であって、話を聞いてくれる場所が欲しい。
そんな場所がスナックだったのではないか。
また、女性は共感力が高く、比較的すぐに同性同士で情報交換ができたり、愚痴や相談ができる人が多いですが、特に日本の男性は”男は寡黙”を美徳する文化もあり、なかなか自己開示というステップに慣れていないよう。
彼女や奥さんは癒しでありつつ当事者でもあり、年下へは甘えた姿を晒すことはプライド的にむずかしく、かといって年上に情けない姿を見せて評価を下げられることは避けたい…
自分の弱さを出して、甘えられる場所が必要だったと考えられます。
自分を開示できる条件
会社の中にも「産業カウンセラー」制度が始まっている中で、社内でキャリア相談に乗ることはできないのか。
ここで、自己開示には”装置”が必要という話が出てきました。
薄暗い照明。お酒におつまみ。
会社とは離れた場所で、上司とも部下とも違うママが話を聞いてくれて。
初めてここで、自分をさらけ出してもいいという気持ちになると。
自分が弱さを出してもいい”言い訳”が整っている場所が必要ということです。
社内であれば、どれほど秘匿すると言われても、やはり、いつかその情報が上司に伝わって評価に影響するのではないかと思うと開示はできないという意見が出ました。
人が集まるコミュニティ
サバサバした話し方が魅力の紫乃ママ。
積極的に居場所を作り絡んでいくスタイルのチャーリーズバー。
自分の言うことを否定せずに聞いてくれて、話を面白がって、相談に乗ってくれて…
そして、重たい話をしたとしても、明るく受け止めてくれて。
いろんな人がいて、出会いがあって、いい人がいる場所にはいい人が集まっていく。
オーナーやコミュニティ運営者側と気質が合う人が集まっていくため、同じ波長の人が集まりやすいという意見も。
居心地のよいコミュニティは、オーナーの気質で決まる、のかも?
お疲れ様でした!
左から、チャーリーさん、しのママ、Nocchi、粟島さん、スナックかすがいの原さん。
これからも誰かの人生が少しでも生き生きとすることを願って。
Workstyle Lab PolarisのSNSフォローをよろしくお願いします♪
[ Facebookページ ]
[ Twitter ]