Vol.41- 岡田真幸 / SONYを退職して僕がCharlie’s Barのオーナーを始めるまで

※内容は、2019年6月時点のものです。

麻布十番にある”Charlie’s Bar”のオーナーを務める、チャーリーさんこと岡田さん。
昼間もやっている”昼スナック(通称:昼すな)”も運営する彼は、SONYを早期退職して、今では飲食店の経営を手がけています。
世界を飛び回ってデジタル製品を販売してきた彼が、なぜバーを始めることにしたのか。
スナックの実態についてもお伝えします。

なんとかなるさ。

いま


– チャーリーさん、よろしくお願いします。

こんにちは。
Polarisってあれだね、冬ソナ好きなの?

– …?タイトルは知っていますが、見たことは…

主人公が勤めている会社の名前がPolarisなんだよね。
知らないか。ごめん、始めましょう(笑)

[ 冬のソナタ ]

– そうなんですねー!はい、いまやっていることを教えてください。

はい、ここCharlie’s Barの運営の他に、日本料理店 麻布あみ城、シャンパンバー Le Sang de Pigeonの3軒の飲食店を運営しています。

[ Charlie’s Bar ]
(バーのスタンプカード)

[ 麻布あみ城 ]
(あみ城のカード)

[ Le Sang de Pigeon ]

-おお…元々飲食系なのですか?

いや、元々SONYにいまして、22年半在籍していました。
辞める時は何か考えていなくて、とりあえず店でもやるかなって(笑)

辞めるの決めてから、ふらふら不動産をみていたら、今の物件に出会って…
会社退職してから1週間後にすぐ始めました。
昔から、やりたいことリストに入っていた。
大学院だとか転職だとか、色んな可能性を考えましたが、そのうちの一つがお店でした。

-それまでのご経験と全く違った仕事ですよね…お店の経営は事前に勉強などされたのですか?

そこはなんか、自信があってね。
飲むことが好きで、あちこちのお店に行っても、自分がやるならこうするなといつも思っていた。
全部自分でやりたいと思うほう。気になるんだよ。

-もう、まったく一緒です。”回す側”でありたい欲求の話は川西くんの回でも出てきましたが、チャーリーさんもそちら側なのですね。

[ Vol.39 -川西 克典 / オーガナイズ好きで5足わらじの僕が、PIXTAのコミュマネになるまで ]

なんでもやりたいね。
僕は、”器用貧乏”ではなくて”器用富豪”という言葉を作りたくて。
器用で良いではないかと思うんだよ。

-マルチタスカーって、褒め言葉でいいですよね。私の周りもマルチタスカーが多いですし、自営やスタートアップ周辺はそのほうが多い気がします。

そうだね。僕も3軒やっているしなぁ(笑)
お店の経営はこのバーから始めました。

初期は、別の飲食店もやっていてね。
Charlie’s Barに来店されたお客さんから頼まれて、別の飲食店の経営を手伝っていました。
最大9店舗やりました。
イタリアンと和食。

– 9店舗!チャーリーさんがてがけるお店の特徴は、何かあるのですか?

僕は、別に飲食が好きなわけではない。
だから、なんのキュイジーヌがいいだとか、そういうこだわりが強いわけではないんだ。
でも、自分の好きなお店を作りたいと思う。

飲食ってよく勤労形態が過酷、劣悪であると言われるでしょう。
だからまずは従業員が気持ちよく働けるお店にしようと思った。

労働環境もそうだけれど、みんながやりがいを持って、自分のやりたいことを少しずつ叶えられるような設計をした。
例えば、メニューというのは社長が決めることが多いですが、それをシェフや現場の人に決めてもらったりだとか、ワインを選んでもらったりだとか。

管理職にも言えるだろうけれど、現場の人から一番楽しいことをとらないのは大切なことだ。
そうでなければただの労働になってしまう。

– そうですよね。チャーリーさんは、マネジメントとはなんだと思いますか。

んー?
…みんなが楽しんで働ける環境を提供することではないかな。

-管理職がみなその認識をもってもらえるといいですね。管理、監督、上下関係などと考えている人が、特に会社員だとまだ多い気がして。

人は駒ではないからね。
僕は役割だと思っている。
なんなら、みんなが自分のやりたいことをやれるために、一番雑用をする係だと思っているよ。

僕のお店の人たちも、この方針を気に入ってくれていると思いたい。
自分の給料を上げること、楽しむことをしっかり自覚しながら働いてもらえたらいい。

– 私がここに来店させていただいたきっかけは、紫乃ママ…木下紫乃さんの”昼スナックですが、Charlie’s Barでは、最初から昼スナックをしていたのですか?

[ モヤモヤ抱えるミドルへ 500人が人生相談に訪れた「昼のスナック」の秘密 ] [ Polaris night #4 – 昼スナ”紫乃ママに聞く”愛されるコミュニティ”の作り方 ]

途中から始めました。
僕は慶応大学院に通っていた時期があったのですが、そこで木下紫乃さんと出会ってね。
彼女のキャリアアドバイザリーの一環として昼スナックの相談を受けて始めることにしたものだから、最初から昼スナは、キャリアアドバイスの時間と、一応、なっていた。

– 昼スナと夜のスナック時間は何か違いを設けているのでしょうか。私、タバコは吸えないしお酒も飲めないし、スナックにきたのもここが初めてってくらいなので、あんまりスナックというものがわからなくて…(苦笑)。

Nocchiは、Polaris Night #4でバーテンをやるのだよね?
それまでにCharlie’s Barで一回練習をした方がいいかもね(笑)

– お願いします(笑)

質問に答えると、昼と夜で、ルールを作ったわけではないです。
一度、キャリアアドバイスにテーマを絞って開催をしたことはあるけれど、お客さんが「ルールにあってないと、行ってはいけないのかな」と思うでしょう。

僕はオーナーとして、オープンな場を持っていたいと思う方で。
初めての人にも疎外感を感じさせない場所であろうと決めている。
だからテーマをもうけることも、今は、しないようにしている。

-なるほど。お客さんは、どのように獲得したのですか?

初期はやっぱり会社のツテが強かったですよ。
僕がSONYを辞めてバーを立ち上げた当時、ちょうどfacebookが流行り始めた頃で。
これがなかったらこんなに集客はできなかっただろうと思う。
やっぱり人脈ですね。

– どういう方が来店されるのですか?

社会人で会社員が多いですね。
年代は…30代後半から60歳、性別では男性のほうが多いかな。

若い人はそこまで来ないですね。
麻布十番という土地柄と、スナックでチャージ料があるので、そんなに安いわけでもないので。

年齢が上の人の方がよくしゃべる。
若い人はむしろあまり喋らないというか、触れて欲しくないというオーラを出す人の方が多いかな。

– へぇ〜…昼スナックと夜スナックでは客層は違うのですか?

同じですよ(笑)
被りは3%くらいかな。

– ここの昼スナックは14時〜18時ですよね。会社員の方は定時内の人が多いかと思うのですが、どうやっていらっしゃっているのでしょう。

普通に、有給やフレックスを活用されているみたいですね。
あとは個人事業主だとか、仕事をしていなくて時間がある人もいます。

ああ、昼と夜の違い、あった。
昼スナックに来る人は、夜のお時間を別の人と過ごすことを、大事にしている人。
夜スナックは、家に帰りたくない人(笑)。

-あっ、これ会社の残業も同じことが言えるやつ(笑) そうすると昼スナックのほうがポジティブそうな(笑)

まぁ、一概には言えませんが、お家に帰りたくない人は何か理由があるからなわけなので、悩み相談だとか愚痴が増えるのは、昼ではなく夜かもしれませんね。
昼に来る人は、わざわざその時間をとってまできているわけなので、何か相談事があることが多いです。

– ふむふむ。どういう会話が多いのですか?

昼は自分を知ってほしいという人の方が多い。
夜はカラオケをしているだけだとか、あまり触れないでっていう人が多い。

まぁ、うちは先ほども言った通り、初回の方も会話しやすいように、空いている席にどんどん案内して構っていくスタイルだから、合わない人は出ていくだろうし、合う人は何度も通ってくれるのでしょう(笑)

– 面白いです〜。実際にスナックを運営されてみて、いかがですか?

こんなにいい商売はないと思っています。
実はどこかで気が済んだら、辞めようかと思っていた。
でも、今日はお店を休みたいとか思ったことは、開始してから一度もないんだ。

元々、人のタッチポイントになることが好きだった。
色んな人が会いに来てくれるしね。
大学院にもいっていたけれど、こっちのほうが全然勉強になるから辞めてしまった。

– チャーリーさんは実践型っぽいですしね。

スナックのママって、とてもいい職業。
就職したいランキングにスナックのママがベストテンに入って欲しいなと思う(笑)。

この職業で課題なのは、稼げる金額が高くないということくらいだね。

– ママはどういう採用基準なのですか?

来るもの拒まず。
特徴はあって、やる人ってね、本人が即決するんですよ。

世の中の半分の女性は、スナックのママという仕事を、やってみたいと思っているはず。
でも本当にやる人って数%。
ずっと続く人は即決できる人。

– これは全てに言えそうですね。

共通点としては、”繋げたい”と語る人が多いかな。
僕は、その後ろに、自分がおしゃべりをしたいという欲求もあるのだと思う。

僕のところでママをしてくれているみなさんは、もはや僕より高学歴で、有名な会社で難しい仕事をしてきた人たちも多い。
今日立ってくれている彼女もキャリアカウンセラーだしね。
こういう方々がいらっしゃると、昼スナックでも前向きな相談をしやすいだろう。

– そうですね。あ、これ見たことある…動物占いもされているんですね。


(チャーリーズバーにある動物占いの表)

ああ、これね。
これもう20年くらいある個人の性格占いで、正しくは個性心理学という。
今また再ブレークしているんですよ。

[ 個性心理学 ]

– なぜこれを…?

これを作った人が来店したのがきっかけです。
これ、実は講師制度で…本当は診断でお金をもらっているのですよ。
講師になれば、これを人に提供することができる。

僕を講師を勧められて、いま、3年くらいやっているのかな。
現在は日本でしか展開されていないのですが、海外、特にアジアに広めるということを手伝っています。

– 私、”穏やかな狼”なんですけど、チャーリーさんは?

僕は、”磨き上げられたたぬき”です。
バーでも、お客さんを見ると、この人どれだろうなって思う。

[ 磨き上げられたたぬき ]

ちなみに、Nocchiはメモを時系列で把握してログをとるのが、好きで得意でしょう。
実は、議事録をとるのは狼の特性なんだよ。

– えーっ!

そういう特徴があるんだよ。
あと、変態。変態って言われて喜ぶのは変態なの(笑)。
好奇心が旺盛。変わっているって言われたら嬉しいでしょう。

– えへーってなりますねぇ(笑)

へそまがり。こうしなよって言われてもやらない。
一人でいたい。夫婦とか恋人でいても、一人の時間が必要。
ひとり旅、それも弾丸の旅行がだいすき。

– すごい!去年3日間で3カ国行ってきました!パッと見てさっと理解して次に行きたい(笑)

そう。
明るくて色んなタッチポイントがある。営業向き。
でも、家族をもつと一筋なのも特徴。一途でしょう?

[ 穏やかな狼 ]

– ですね〜!ひぇえ、すごーい!怖いくらい全部あってる!

面白いと思ったら、また相談してください。
講師制度についてお教えしますよ(笑)

これまで

– 子供時代、学生時代。

えー、幼稚園から?(笑)
…驕っているようだけれど、「地球は自分を中心に回っている」と思っていた。

自分で言っちゃうけれど、よくいう神童タイプ。怖いもの無し。
環境がよかったのか、3歳児から百科事典が頭に入っていた。

– なるほど。では、学校はつまらなかったのでは?

そうなんだよね、みんながバカに見えた。
最近はあるのかもしれないけれど、この特性を伸ばす教育をしてくれたらよかったと思うことはある。

小学低学年はよく怒られていたよ。
成績も体育もいいんだけど、人に優しくできなかったりしてね。

みて、この通信簿。
オールAなのに、「友達は力をあわせて仕事をする」がずっと三角なの。


(チャーリーさんがお持ちだった通信簿)

– おお、通信簿懐かしい…うーん、ご兄弟は?

姉と弟がいます。当時、仲はよくなかったけれどね。
今は仲良しですけどね。

– なるほど。習い事は?

3歳からそろばん。
小学校4年生ですごい上の方までとっちゃって、つまんなくなって辞めた。
この頃に塾に入って、一学年上のクラスに入っていたよ。

– そういう感じだと、受験は順調?
そう思うよね。
ここでこけたんです、僕は。
中学まではイケイケで、高校が悲惨だった。

2つ大きな出来事があった。

中学の時に吹奏楽部でトロンボーンをやっていて。
僕は和歌山の田舎の出身なのだけれども、日本一にまでなってね。

でも、自分が部長の代に先生が変わって、めちゃくちゃレベルが落ちた。
ものすごくショックでした。
みんなにむちゃくちゃな練習を課した挙句、うまくいかなかった。

罪の意識。
うまくいかない悔しさ。

それに続いて、その頃、父が事業に失敗しまして。
ど貧乏な生活を高校時代は送っていて、マクドナルドでバイトしたりしていました。
当然受験勉強もうまくいかなかった。ちょっと暗黒時代でした。

– そうだったのですね。高校の次は…?

東大か京大にいきたかった。一浪までしたけれど落ちた。
関西学院大学の経済学部に入った。

[ 関西学院大学 ]

悔しかった。こっそり仮面浪人をしたけど、やっぱり落ちてね。
何浪もするより、院でロンダリングするだとか色々前に進んだ方がいいと判断し、大学については、そのまま耐えた。

– そうだったのですね…私も大学は3年次編入しているのでわかります。

そうだったんだね。
僕は就職きがちょうどバブル期だったこともあり、そのままSONYに就職しました。
そこから少し生活も上向いたかな。

-SONYを選んだ理由は?

経済学部だったから、金融系の内定はあったんですよ。
それこそ、富士銀行とかね。
ただ、ソニーで二次募集が目に止まって、そこで受かって決めました。

最初は経理・管理、最後の方は海外マーケティングをしていました。

– 客観的で統計的に物を見る方のようなので、マーケティング、向いていそうです。

どうだろうね、その時は自分の適性はわからなかった。
でも、管理業務は自分で希望したんです。
全部自分で管理したいほうだから、まず全体感を知りたかった。

– 結構長い期間いらっしゃってますが、転職はお考えにならず?

いや、考えたよ。
でも色んな仕事があるんですよ、SONYって。

修理や苦情を担当するカスタマーサービス部門だとか色んなところがあって、社内異動がまるで転職のようで、それで十分。
飽きはなかった。
海外工場にも海外販売会社にも両方赴任したのは僕くらいだったんじゃないかな。

– 大きい会社のメリットですね。

見る人によっては器用貧乏。
ゼネラリストがまだあまり評価されない時期だったから。

結構やりきったなという風に考えていた頃、希望退職がちょうど目に入って、手を挙げました。
最後の仕事が、中近東やアフリカで液晶テレビを売る仕事だった。
めちゃくちゃ面白かったけれど、奥さんが重い病気になって。
それがなかったら今でもテレビ売っていたかもしれないね。

– もっと早く飲食店オーナーをやればよかったと思ったことは?

それは思わないかな。
全ての経歴があるから今があると信じているので。
むしろもう少し遅くてもよかったかもしれないけれど、辞めたのが46歳で、体力的にもいいタイミングだったと思います。

– 腹落ち感があるのですね。昔の自分に言いたいこと。

そんなに焦るな、かな。
何に焦っていたんだろうね?(笑)

でも若い子ってみんな焦っているでしょう。
特に男性社会って、競争を絶対に意識するからね。

– その…日本は特に会社が男性社会なのですごく感じるのですけど…大人になっても、男子は上下関係大変そうですよね(笑)

ああ、多分ね、相対評価なんだよね、男は。
だから同期内の出世とかめちゃくちゃ気にする。

女性はあまり気にならないでしょう。
自分が好きなことをやれてるかの方が強いし、どちらかといえば、素敵な私を見てもいたいという気持ちなのではないかな。

– 確かに自己承認欲求の種類がちょっと違いそう…

男は比べちゃう。下だと思うと自信なくなる。
俺だって、今のスナックのママさん達ってみんな学歴高いし綺麗だから、若い頃だったら多分引け目を感じてあんまりちゃんとコミュニケーションできてなかったんじゃないかな(笑)

– なるほど…そういうことなのか…

今はもうそういうことはないですけどね。
自分というものを受け入れられたら、マウンティングというループ…評価軸から、外れることができるのかもしれない。

年齢でもありそうですよね、これ。

そうだね。
中身が成熟していても、見た目や絶対年齢が若いだけで、”若いもの”として扱ってくる人が絶対的に多い。
ギャップがあるからきついよね。

価値観

(バーでマスターをしているチャーリーさん)

– 今一番はまっていること。

ええ〜…、なんだろう…ラジオかな。

[ ほんまるラジオ麻布十番 ] [ ほんまるラジオ – Nocchiの回 ]

– いや〜、なんか、Polarisインタビューのバーターで出させていただいて…(笑) ラジオ楽しかったです!

いいよね、ラジオ。
いまやっているこれはコミュニティラジオで、フランチャイズでやらせていただいているものなのだけれども。

コミュニティづくりが楽しくて仕方がない。
仕事が楽しいね。

– では、やっていて楽しいことも、仕事?

そうなるのかな。
そもそもこれが仕事だという意識がないけれどね。
ライフワークとの境目が、昔からないんだ。
なんでも楽しめるタチだしなぁ。

– ストレスを感じることは?

う〜ん…無駄な仕事をすること…?

– うっ、めっちゃわかる…

実際に感じるのは、コミュニケーションにおけるストレスかもしれない。
こういう仕事をしていてなんですが…

会社員をしている時って、同質化している人間が多いので、共通言語があるのでコミュニケーションが楽なんですよ。
これは海外に行っても同じことで、言語が違っても認識が同じなので話が通じる。

でも飲食とかに入っていくと、生い立ちから学歴までバラバラなんです。
これを合わせるのが難しい。伝わらないんだよね。

– なるほど。伝えようとして工夫していることってありますか。

心があれば伝わると思っていたんですが…
それだけでは伝わらないことがあるということを学びました(笑)

– 私は割と昔から共通言語がある人の方が少ないと感じていて…そんなことわざわざ口に出して言わないですけれど。そもそも喧嘩したいわけでもないので、どうしてもうまくできない人とは、距離を置くことしかできないっていう結論を持っています。

うん、そうそう、僕もそれ。
でも、雇用関係と戸籍関係においてはこれの限界があるでしょう。
まぁ、それを極めていくと、どちらかが辞めるだとかそういうことになってしまうでしょうけれどね。
でも昼スナックはその感じは少ない。

あとね、それで、距離おけばいいじゃん、って、サクって言えるのは、やっぱり狼だね(笑)

– そうなんですね(笑)うーん、本当に一緒にいたくなったらまた会うのかなって…

多くの人はそんなに割り切れないものさ。
どうにかして最後まで一緒にいる方法を探しちゃってどろどろするのさ。

– そうなのですね…えーと、ご趣味。

多趣味ですよ〜。
楽器吹いたり、歌、ゴルフ、テニス、マラソン。
フルマラソン12回出てますよ。

– 経営者、ほんとマラソン好きな人多いですね。

2015年に、自分が一番苦手なものをやろうと思って。
海が苦手なのに、スキューバ・ダイビングのライセンスをとりました(笑)
1日目はもうパニック、でも2日目には慣れたけどね。

– 挑戦されたことで、なにか、変わりました?

ああ、苦手でも超えれるんだとは思ったね。
積極的にもぐろうとも思わないけれど、超えられることを試したかったのかもしれないね。

– 愛宕さんが似たようなことをおっしゃってたなー…挑戦することで、好きになれるかはさておき、克服できるという事実を知れたと。

[ Vol.5 – 愛宕 翔太 / ”個である”世界を体現するために即戦力複業”コデアル”を創業 ]

-私も体育2ですけど登山とマラソン挑戦したり、キツイと言いながらホラー映画とか戦争映画を見まくるんですが、ある種”精神と時の部屋”だと思ってやってるとこあります(笑)。

変態だからね(笑)

– (笑)。限界を試したいのと、なんでもできるようになりたいからレベル上げしときたい、みたいな。ラジオを始めたきっかけはなんだったのですか?

天から降ってきた感じではあった。
去年くらいから興味は持っていて…スナックに、しゃべりたい人がくるんだったら、しゃべる場所つくっちゃえばいいじゃんと思って。
麻布十番にそういう場所がなくて、やっちゃえと。
毎日10分番組をやっています。

あのね、ラジオってカラオケだよねっていう話になって。
来て、しゃべれば、それで満足なんです。
誰が聞いているかとかはどうでもいい。
昔、憧れていたことを自分でやれたことへの、満足感。

– なるほど。カラオケも、歌手の真似事ができるんだという気持ちの消化ですからね。それは楽しい。

カラオケスナック、バーという組み合わせで、やっています。
皆さん、ラジオってすごく敷居が高いと思うでしょう。
渋谷ラジオというところへ修行に行ったのですが、実は、僕、これ、すぐやれるなと思った。
すぐ、ゴールデンウィーク前に機材を買いに行って、6月からやっています。

– いいですねぇ。子供の頃なりたかったもの。

プロ野球選手!
野球楽しかったからかな。それも、頭のいい野球選手になりたいと思っていた。

歯医者さん。これは親に言われてた。
甲子園にでれなかったら歯医者さんになればいいと思っていたよ(笑)

– ご家族のご職業は?

僕の父親は自営業で、電気屋さんだった。
でも継ごうとは思わなかった。
なぜだろうね。今だったら継ぎたいと思う。

– 子供がそれを理解するにはまだ幼すぎて、憧れの対象になりにくいから、ですかねぇ。

そうなのかなぁ。あとは天文学者とか。

– …どうやってなりたいものって決まるのでしょうね。キャリア相談に乗る時、特に男性だと「なんでもいいからとにかくでかいことやりたい!」という回答が多くて…”でかいこと”ってどういうものなんだろうなぁと(笑)

そうだろうね(笑)
先ほども言ったけれど、男性はライバル意識が強いから。

その意味で、逆に男性でこういう経営をしていると、スナックをもっと有名にしないのかとか、資金調達とか、そういう話は結構聞かれる。

むしろ別の起業をしないの、だとか。
そういうことがあるから、逆に「スナックをしているなんてすごい」と言われるようになるように、スナックの価値を上げていけたらとは思っています。

これから


( バーのカードにも刻まれている、チャーリーさんの座右の銘。 )

– 今年やりたいこと。

麻布十番ミニFM局を作りたい。
いまのほんまるラジオは、ネットラジオなんです。

あとは個性心理学の海外拠点を作りたい。
海外で昼スナックやりたい。とりあえずシンガポールと台湾。

これらについて動いているか?
はい、動いていますよ。実際に場所を物色したりね。

– いいですね。来年やりたいこと。

まだ考えてない(笑)10年後とかもわかんない。
やりたいことはたくさんある。
いつまでに何かやりたいというのはあるけれどね。

– やりたいことリストを作っていたというお話をされていましたが、いま、絶対に死ぬまでにやりたいことってまだありますか?

うーん…ない、かな。
子供を育ててみたいという願望はある。

ただ、なんでも、できることとできないことがある。
そして、代替行為で消化するという方法がありますね。
最近は、子供食堂を兼ねたスナックができたらなとは思う。
教育系のことはやりたいですね。

– 教育というのは、それが洗脳でないのだとしら、メッセージを伝えるということだと思いますが…彼らに何を与えたいですか。

うーん、なんだろうね。
こないだも岡山大学に行って、講演してきたんですけど、仕事のコツの伝授をしました。
それが彼らのためかというとどうなのだろうね。

これが、僕自身の自己顕示欲なのかもわからない。
ただ、自分がやってきたことなら伝えてあげられるし、それが彼らのためになるのなら、いくらでも教えてあげたいと思うよ。

悩まずにやろうよ、って言ってあげたい。
相談をされたら、僕も嬉しいし。

受け身に聞こえるかも知れないけれど、”たぬき”ってね、自分から行かない性質なんです。
呼ばれたら行くけど。僕は、出待ち型と自称している(笑)。
名刺も自分からは渡しにいかないんですよね。

-…だからスナック、なんですかねぇ。

自分から呼びに行くのではなくても、みんながきてくれるから?
そうかもしれないね。

-これからの働く世代に伝えたいこと。

人生いろいろやったほうが楽しいよ(笑)
僕はそっちの価値観のほうが強い。

例えば数学が好き。答えを教えないでほしい。
考える楽しみを奪わないでって思う。
楽しめたら、それで、人生って楽しくなるものだよ。

– 心持ち大事そうです。ありがとうございました。

終えてみて

チャーリー
いや〜…疲れた(笑)思い出すという行為は疲れるね。
こうやってたまに振り返るのもいいですね。
将来のことをあんまり考えてないということが改めてわかりました。

Nocchi
どうして昼スナックを始めたのかと、スナックがどういうものか知りたかったので大変面白い回でした…!
動物占いもラジオも面白くて…
チャーリーさんも私も、きっと本質的に、人の心理を理解して、場を作って、人に演じてもらって…最高の舞台を作ることを至上の喜びとする、監督気質というか、プロデューサ気質なところが同じで。嬉しかったです。
ラジオもありがとうございました!

Profile

岡田真幸 / Masayuki Okada
和歌山県和歌山市出身。
1966年5月12日生まれのA型。動物占いは「08 磨き上げられたたぬき」。
関西学院大学経済学部卒業。

SONY株式会社を2012年に退職し、独立。
SONY在籍中は、シンガポール、台北、ベルリン、ブリュッセル、ドバイなど、海外の一線でマーケティング活動&現地法人マネージメントに携わる。
2016年5月、麻布十番に和食店 『麻布 あみ城』 をオープン。カラオケスナック“Charlie’s Bar”では、異色のインテリマスターへの相談客多数。

ライター

Nocchi

働き方相談所Polaris管理人。
複業支援、企画、コミュニティ・マネージャー、新規事業支援などを行う、9足わらじパラレルワーカー。
漫画家、グラレコーダーでもある。

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